畑での講習の後は、ゴンザレス・ビアス社に戻ってアーカイブの見学です。
19世紀に設立された歴史のある会社とあって、アーカイブもかなりの広さがあるのですが、この日は一部をお見せいただきました。
…ふと香りに気を取られて横を見ると、アポストレスが置いてあります。(テイスティングしながら中をご覧くださいという趣旨のようです)
早速お言葉に甘えてアポストレスを片手にアーカイブのへスースさんからお話を伺いながら、貴重な資料を見せていただきました。(資料を見るときはさすがに皆さんグラスはほかのところのところに置いています。)
そしてこの後は、ゴンザレス・ビアス社のマスター・ブレンダ―のアントニオ・フローレスさんが講師を務めるVテイスティングが始まります。
Vテイスティングと名付けられたそのテイスティングはグラスが文字どおりVの字に並んでいるから。そして、サブタイトルはThe Journey of Jerez(へレスの旅)。それにふさわしいラインナップが並びます。
テイスティングアイテム | 種類 | 平均熟成 |
*モスト | シェリーになる前の若いワイン | なし |
*ソブレタブラ | フィノ | 1年 |
ティオペペ | フィノ | 4年 |
ヴィーニャAB | アモンティリャード | 10年 |
デルデュケ | アモンティリャード | 30年 |
*ソブレタブラ | オロロソ | 2年 |
レオノール | パロ・コルタド | 12年 |
アポストレス | パロ・コルタド | 30年 |
マチュザレム | オロロソ・ドゥルセ | 30年 |
ノエ | ペドロ・ヒメネス | 30年 |
*は製品ではないアイテム
まだ製品にならない若いものから、平均熟成30年のものまで、シェリーの種類ごとに飲み分けていくと色々な発見があります。それをマスター・ブレンダ―のアントニオさんが細かに説明をしていきます。彼の言葉はいつも明快で力強く、腹落ちのする解説でした。まさしくThe Journey of Jerez(へレスの旅)にふさわしいテイスティングでした。
(つづく)