今回は日本とスペインの医療の違いのお話。
先日友人とお茶を飲んでいたときに、「親戚の体調が思わしくなくて、精密検査の結果を待っている」と打ち明けられました。そのときは「ご親戚の検査の結果が悪くないことを祈っているわ」、と言って別れました。それから少しして彼女から連絡があり、そのご親戚ががんにかかったことが分かったそうです。しかも驚いたことに、今は8月でかなりの数のドクターたちがバケーションに行ってしまっているので、いつ手術できるのか全くめどが立っていないとのこと。彼女は心配で心配でたまらない様子でした。
スペインでは「8月に病気になるな」とよく言われるそうです。スペインではほとんどの場合皆さんが公立病院に行きます。なぜならば公立病院にかかる場合は、検査、治療、入院費は基本的に無料だからです。処方される薬に関しては患者がその一部を負担します。(日本に比べたらとても安いです。)しかし、私立病院に行くとしたら、検査治療、入院費および薬代は100%自己負担になります。よって、プライベートの医療保険をしっかりかけていたり、よほどのお金持ちでない限りは、皆公立病院に行かざるを得ないのです。そして、医師をはじめとするスタッフの数は限られているので、例え手術が必要ながん患者であっても容赦なく順番待ちになるようです。流石に救急で命にかかわる場合は優先してくれるとは思いますが、この話を聞いて空恐ろしくなりました。私もこれからいろいろな病気が出てくるお年頃に差し掛かってくるので、しっかりとした健康管理とリスクに備えなければと思いました。
まずは、『スペインでは8月に病気になるな』です。
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