スペインに移住して早いもので5年が経ちました。
この度初めてスペインで歯医者さんにかかったので、備忘録を兼ねて状況をお知らせしようと思います。
今年に入ってから左の奥歯の歯茎の外側に小さな「おでき」ができているのに気が付きました。
実は同じ症状をヘレスに移住する少し前に経験し、その時は歯の根っこの部分が感染症を起こしていました。
症状が深刻な場合は歯を抜くしかないそうで、私の状態は悪かったです。
歯を残すためには「根幹治療」というものをしなくてはならず、私が行った歯科医院では対応ができませんでした。
そこで、担当の先生が専門医をご存知とのことで、紹介状を書いていただき専門医のところに行きました。
当時日本では根幹治療には保険が適用されず、費用は総額で10万円ほどかかったと記憶しています。
私の場合は感染症の具合が深刻だったので、通院は1か月ほどしました。
私が予約したのは歯科学校も併設しているクリニックで、ヘレス近辺に3つのクリニックを持っている大きなところでした。
そこで診察していただいたところ、私が日本で治療したときと同じ根幹治療が必要な歯根の感染症でした。
先生:「抜歯ですね。奥歯なので影響がないので、歯を抜いた後は何もしなくていいです。」
私もレントゲンを見たところ以前の症状よりはるかに軽症だったので、先生に本当に抜く必要があるのか確認しましが、
先生:「絶対に抜歯です。それしかありえません!!」
と、一歩も譲らずといった感じでした。
さらに私は寝ているときに歯ぎしりをしているらしく、歯を守るために寝ているときに装着するマウスピースを作るようにと言われました。
診察が終わるとすぐに歯科助手の方が見積もりを出してくれました。
内訳は以下の通り。
抜歯(EXTRACCION ODONTOSECCION) 30ユーロ
炎症抑制剤(APLICACION ANIINFLAMATRIA) 13ユーロ
マウスピース(PLACA RELAJACION) 225ユーロ
合計 268ユーロ
私はスペインで社会保険料を払っているので、公立のクリニック、病院に行く場合はお金がかかりません。
ただし歯科医院に関しては、かかった費用は100%自己負担をしなくてはいけません。
私はプライベートの保険をかけているので、多少の割引があります。
この見積もりはそれが適応された金額だと思われます。
私は抜歯は極力避けたいのと、日本で自分が経験した症状よりもはるかに軽症なのに抜歯をしなくてはいけないと言われたことに疑問を持ちました。
加えて抜歯した後に何もしなくていいという意見にも賛成できませんでした。
そこですぐに私が加入している保険会社のカスタマーサービスに電話をし、ヘレスで提携している他の歯医者さんを紹介してもらいました。
幸い私の家の近所に提携クリニックがあったので電話をし、受付の人に事情を説明しセカンドオピニオンを聞きたいとお願いをしました。
3日後。
セカンドオピニオンを聞きに行きました。
改めて別の先生に見ていただき、レントゲン撮影。
そこのクリニックで私のケースの治療ができる先生と提携をしているので、意見を聞いてから残せるかどうかを連絡するということでその日は終了。
受付の方が歯を残せることを前提とした見積もりを出してくださいました。
因みに歯ぎしり用のマウスピースは必要ないとのこと。
臼歯根管治療(REHACER ENDODONCIA MOLARES COMPLETA) 250ユーロ
グラスファイバーポスト(POSTE FIBRA DE VIDRIO) 72ユーロ
部分再構築(RECONSTRUCCION CUALQUIER PIEZA) 60ユーロ
合計 382ユーロ
残念ながら根幹治療ができる専門家の先生は保険会社との提携をしていないので、これは割引なしの価格です。
日本で私がした治療でかかった費用の半額なので、歯が残せるのであればここで治療しようと決めました。
数日後こちらの歯科医院の方から抜歯の必要はないという診断が出たと連絡がありました。
残念ながら担当する先生の空きがなく、予約は約1か月後となりました。
そして昨日無事に治療を済ませてきました!
麻酔を打ったおかげで、施術中の痛みはほとんどなく、1時間で治療は終了しました。
治療から一晩経ちましたが、今のところ歯の痛みはなし。
強いて言えば、治療中に歯茎と頬っぺたの内側に綿を詰めたのですが、そのあたりが痛いくらいです。
(多分先生が綿を押し込んだんでしょうね…)
しばらく様子を見て、トラブルがあるようでしたら改めて診てもらうつもりですが、
ひとまずスペインでの初めての歯科治療が終わり、ほっとしました。
私の加入しているプライベートの医療保険には年一回だけですが、無料で歯のクリーニングを受けられる特典がついています。
一か月後くらいにそれを使いつつ、治療をした歯のチェックもしてもらおうと思います。
教訓
先生の治療方針に疑問を持ったら、ためらわずにセカンドオピニオンを聞きに行くこと!
留学、長期滞在問わず、医療保険は必ず加入しましょう!