古くは『BARレモンハート』、『バーテンダー』、『ソムリエ』などのお酒をテーマにした漫画で時折シェリー酒が出てきました。
どれも男性向けの漫画雑誌に連載されていたものですが、本日ご紹介するのは料理をテーマにした少女漫画です。
舞台は戦後間もない昭和26年の京都。経営困難に陥った料亭、桑乃木を立て直すために奮闘する年の差夫婦、いち日(いちか)と、周(あまね)の奮闘を描いたお話です。
シェリー酒が登場するのは第4巻。
周が試飲用のシェリーを調達し、いち日がそれに合うお料理を作ります。その後5巻では料亭桑乃木でシェリーと和食のマリアージュを提案しているようなコマもいくつか見受けられます。
特に私がこの漫画を読んで驚いたのが、この漫画の中に出てくるシェリーのボトルの中にCRESSIDA GOLDEN OLOROSOというものが出てくるところです。
こちらはロンドンのJenner's Wine Spirit Iporters 社が取り扱っていたもので、年代は1950年代の物。昭和26年は西暦1951年なので時代考証も完璧です。
著者の磯谷友紀さんが普段からシェリーを召し上がっているか、またどれくらいお詳しいかは全く分かりませんが、かなり入念にお調べになっているのを感じました。
戦後間もない京都で繰り広げられる不器用なカップルのやり取りに時にはやきもきしながら、そして時には胸にジーンとくるお話です。
作中では丁寧に料理の作り方なども出ており、興味を持った方は作ることもできるでしょう。
調査のために読み始めましたが、面白くて早くも続きが気になっています。
お家時間を楽しく過ごすために漫画をお探しの方、料理漫画がお好きな方、いかがでしょうか?
2022年1月現在、7巻まで発売されています。
2022年1月現在出版されているもの(シェリー酒が出てくるのは4巻、太字にて記載、です。)
- ながたんと青と 1巻 (2018年7月13日発売)
- ながたんと青と 2巻 (2018年12月13日発売)
- ながたんと青と 3巻 (2019年7月12日発売)
- ながたんと青と 4巻 (2020年2月13日発売)
- ながたんと青と 5巻 (2020年9月11日発売)
- ながたんと青と 6巻 (2021年3月12日発売)
- ながたんと青と 7巻 (2021年10月13日発売)