2018年11月23日(金)から12月1日(土)まで神奈川大学にて『インターナショナルウィーク2018スペイン(スペインウィーク)』が開催されました。
こちらのイベントの最終日に開催される講演のために、パートナーのペペと日本に行きました。ペペはおよそ2年半ぶり。そして私は11月二回目の日本出張となりました。
私たちの講演のテーマが『豊かなスペイン:食とワインの共演』ということ、そしてたまたまですが私の講演がこのスペインウィークの大トリとなりました。当初シェリー酒のテイスティングを交えながら基礎的な説明をじっくりしていく予定だったのですが、このテーマに決まったときにせっかく「食」に言及するのであれば、ぜひマリアージュを体験していただきたいと思いました。さらに大トリであれば何か楽しくてわくわくするような講演にしたい。であれば、『ハモンとシェリー(スペイン語でJamón y Jerez)にしようと決めました。
そこで早速今年の1月にアンダルシア州政府主催のコルタド―ル(生ハムカッティング)のコンテストのチャンピオンたちが参加したハブーゴ村での研修のお手伝いの際にご一緒させていただいた、千葉県船橋市のバー、Bar 篠崎の篠崎新平さんに連絡をし、ご協力を頂けることになりました。
イベントのポスターはこちら。
事務局の方のお話によると、こちらのイベントは10月半ばから募集が始まり、募集開始から3日程度で一般枠のお席の半数以上が埋まってしまったとのこと。さらに1週間後には満席となり、キャンセル待ちのお問い合わせなどの連絡が沢山寄せられたそうです。さらに当日も何人かの方が当日のキャンセル待ちのために直接大学に来てくださったそうです。
あまりの反響に事務局の皆さんも大変驚かれたそうです。私もこちらのブログやSNSで宣伝をする前に満員になったと聞いたので、とても驚きました。
ご連絡をいただいた皆さん、そして満員で参加することができなかった皆さん、申し訳ありませんでした。
当日は篠崎さんはお忙しいのにお店をお休みにしてくださって奥様と駆けつけてくださいました。そして「篠崎さん、折角なのでハモンの色々な部位とシェリーを合わせましょう!」という私の無茶ブリを快諾してくださり、マサ、バビージャ、プンタの三か所を切り分けて用意して講演に臨みました。
当日はイベリべリコというブランドのハモンをコンソルシオ・デ・ハブーゴ様(輸入元:協同インターナショナル様)よりご提供いただきました。
こちらは100%純血のイベリコ豚で、なおかつベジョータ(ドングリ)を食べて育った最高級品です。
そしてシェリーは、ウィリアム&ハンバート様(輸入元:アサヒビール株式会社、株式会社明治屋様)よりご提供いただきました。
タイプ | 銘柄 | 輸入元(敬称略) |
フィノ Fino |
ドライ・サック Dry Sack |
株式会社明治屋 |
アモンティリャード Amontillado |
ドン・ソイロ Don Zoilo |
アサヒビール株式会社 |
オロロソ Oloroso |
ドン・ソイロ Don Zoilo |
日本未輸入 |
クリーム Cream |
カナスタ Canasta |
株式会社明治屋 |
この日いらしてくださった皆さんは学生枠でのお申込みの方は20歳か21歳の方が大多数、一般枠でのお申し込みの方々は見た感じ平均年齢は50代くらいとのこと。合計で100名を超える方々がお忙しい中いらしてくださいました。
皆さんスペインにとても興味のある方で、特に学生さんたちはスペイン語も学んでいらっしゃるとのこと。それでも講演の冒頭にいくつか質問をさせていただいたところ、シェリーやハモンを飲んだ、食べた経験はあるけれど、製法や違いなどに関してはほぼ分からないとの事でした。そこでハモンもシェリーも特に言葉をかみ砕いて、簡単にご説明をするように努めました。特にハモンの元となるイベリコ豚に関しては、豚肉は皆さん頻繁に食べられるのでとても身近なトピックです。そのため、篠崎さんのお話に驚きの声が上がるなど、関心の高さがうかがえました。シェリーに関しても、製法や生産地の気候のほか、ハモンとの食べ合わせをして、味わいの特徴を説明をすることはもちろんのこと、身近な料理とのマリアージュのご説明も重点的に行いました。この講演の後に、私たちがお話させていただいたことをヒントにお店やお家でも気軽にシェリーやハモンを楽しんで頂けるようになって頂けたらと思っています。
講演のあとは、懇親会が同じ会場で開催されました。スペインクラブの豪華なケータリングです。
上の写真のチーズやスペインのからすみやマグロの卵、サラミなどとシェリーもピッタリ合います!
パエリアも彩り豊かで、とてもおいしそうです!フィノとよく合いそうです。
アロース・ネグロ(いかすみご飯)はアモンティリャードにピッタリ!
おいしいお料理とシェリーを片手に参加者の方々から直接ご感想をお伺いしたり、質問にじっくりお答えできて、とても有意義な時間を過ごすことができました。
色々な方々が「このスペインウィークのイベントの中で一番楽しいイベントでした」とおっしゃってくださったのが特に嬉しかったです。
改めましてこちらの会に招へいしてくださった神奈川大学の皆様、お忙しい中いらしてくださった皆様、講演に協力してくださったBar 篠崎の篠崎さんに改めてお礼を申し上げます。