本日(2021年8月5日)早朝からヘレス地域(以下マルコ・デ・ヘレス)でブドウの収穫が始まりました。
ヘレスの地元紙、ディアリオ・デ・ヘレスの記事『近年で最も早いブドウの収穫が始まる Comienza la vendimia más temprana de los últimos años 』 は以下のように報じました。
ボデガス・ルスタウのモンテヒリーリョのブドウ畑にて2021年の収穫が開始。近年まれにみる早い収穫となった。
昨年は特にサンルーカルで発生した大規模な病虫害に悩まされたが、今年はブドウの状況は良好なことから10~13%の収穫量の増加が見込まれている。
ルスタウの醸造責任者のセルヒオ・マルティネス氏によると「この畑は内陸部にあるため、特有の気候や地理的条件があることを考慮しなくてはいけませんが、ブドウはすでにシェリー原産地呼称統制委員会が定めるボーメ度(10.5度)を上回る11.5~11.7度です。」とのこと。
モンテヒリーリョでは、習熟した摘み手がいないため機械摘みを行っている。昨年は5,330万キロのブドウが収獲されたが、非常に短い収穫だった。今年は2019年と同様に収穫量が少ないとされており、三年連続で収穫量が少ないこととなる。
ブドウ単価が1キロあたり39センティモであることから、ブドウ生産者にとっての収入としては厳しい。コビヘレスでは、先週火曜日に総会を開き、月曜日に収穫を開始することを決定。
同社社長のサルバドール・エスピノサ氏によると、『金曜日に収穫を開始したかったが、この地域のブドウの平均分析値が9.70度だったため、月曜日にした』とのこと。公式には8月12日(木)からぶどうの収穫が開始される予定で、一部のボデガではその週を収穫開始として設定している。
また、それぞれのボデガが発表したところによりますと、フンダドールも本日早朝よりブドウの収穫を開始。パゴ・デ・マチャルヌード(Pago de Marcharnudo)、セロ・ビエホ(Cerro Viejo)と、サンタ・バルバラ(Santa Bárbara) にて。
同じくパゴ・マチャルヌードを所有しているグルポ・エステベスでも彼らの所有する800haを超えるブドウ畑で収穫開始だそうです。
コロナ禍が続き、日本から届くニュースに不安を覚える毎日です。
しかし、降り注ぐ太陽の光とアルバリサ土壌の白さ、ブドウや、ブドウの葉の緑に、ブドウの摘み手の人々の色とりどりなTシャツ姿を思うと、不安がっていても季節は廻り、きっといいこともあるさと思わせてくれます。マルコ・デ・ヘレスにまた一年で最も忙しく、そして一番美しい季節が来ました。